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食中毒ってなに?
原因や予防法をわかりやすく解説

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食事のあとや生ものを食べた翌日などに「お腹が痛い」「吐き気がする」といった体調不良を経験したことはありませんか。それは「食中毒」かもしれません。

食中毒は、食品に混入した細菌やウイルス、毒素などが体に入りこんでしまうことで起こります。この記事では、誰にでも起こり得る食中毒の原因や症状、予防法について、分かりやすく解説します。

食中毒ってなに?

食中毒ってなに?
食中毒とは、有害・有毒な微生物や化学物質、自然毒などが食品や飲料を通じて体内に入り、腹痛、下痢、嘔吐、発熱などの症状を引き起こすことをいいます。食中毒が発生する原因はさまざまですが、その9割が細菌やウイルスなどの微生物だといわれています。
食中毒ってなに?

厚生労働省 『4.食中毒統計資料』をもとに作成
特に、梅雨から夏にかけては、高温多湿で細菌が増えやすく、細菌性の食中毒が多く発生します。また、カキのような二枚貝に含まれるノロウイルスによる食中毒は季節にかかわらず発生しています。

出典: 『4.食中毒統計資料』

食中毒発生のタイプ

食中毒発生のタイプ
食中毒は、原因によって発生する症状や潜伏期間が異なるのが特徴です。原因となるものを食べてから数十分で発症する場合もあれば、数日間かかることもあります。

食中毒の発生は、主に感染型と毒素型の2つに分けられます。
  • 感染型:カンピロバクター、サルモネラ菌などの細菌が体内で増殖し、腹痛や下痢、熱などを引き起こすタイプ
  • 毒素型:ブドウ球菌やセレウス菌などの細菌が増殖した食品を口にすることで嘔吐を引き起こすタイプ

腸管出血性大腸菌(O157)による食中毒

私たちの腸内に常在している「大腸菌」には、無害なものから強い病原性を持つものまで、さまざまな種類があります。腸管出血性大腸菌である「O157」や「O111」は、強力な腸管毒を 作り出し、極めて少量で食中毒を引き起こす特徴を持っています。
腸管出血性大腸菌(O157)による食中毒

厚生労働省 『腸管出血性大腸菌Q&A』をもとに作成
腸管出血性大腸菌による食中毒は、毎年数十から数百もの患者が発生し、過去には集団感染に拡大したケースもあります。

出典: 『腸管出血性大腸菌Q&A』

「食中毒予防の三原則」が重要

食中毒を引き起こす菌に汚染された食品は、においや味の変化で区別することが難しい場合がほとんどです。食中毒の発生を防ぐためには「食べる前」の対応が大切です。一般的に、以下のような予防方法が肝心とされています。

つけない(洗浄・消毒)

食品・食材についた細菌が手や調理器具を介してほかの食品・食材を汚染することを防ぐ。
つけない(洗浄・消毒)

ふやさない(冷却・迅速な調理)

ふやさない(冷却・迅速な調理)
低温で増殖しにくい細菌の性質から食品・食材をなるべく低温で保存し、食材を早めに消費する。

やっつける(加熱)

細菌を不活性化させるために十分な温度・時間で加熱する。
やっつける(加熱)
いずれの方法も、不完全に実施した場合は細菌が残り食中毒につながる恐れがあります。使用後の調理器具を加熱殺菌したり、こまめな手洗いをしたりといった徹底した衛生管理への配慮が食中毒の予防につながります。

食中毒の重症度と排便習慣

食中毒の重症度と排便習慣
食中毒の予防には、細菌やウイルスの取り扱いだけでなく、排便習慣も重要であると考えられる興味深い調査があります。

平成8年に大阪府で発生した学校給食によるO157の集団感染では、腸内での腸管出血性大腸菌の滞在時間が重症度に影響を与えるという推測から、対象児童にアンケートを実施しました。

調査では、規則正しい排便習慣を持つ児童が、持たない児童に比べて軽症で済んだという結果から排便習慣がO157食中毒の重症度に関連していることが示唆されています。

身近なリスクへの予防として衛生管理を徹底しよう

食中毒は、誰にでも起こり得る身近で危険なものです。食中毒の原因や症状はさまざまですが、子どもや高齢者など、抵抗力の弱い人にとっては重症化のリスクもあります。

自分自身や大切な人の健康を守るために、常日頃から食中毒予防の三原則である「つけない・ふやさない・やっつける」を意識し、衛生管理の徹底を心掛けましょう。